鳥取 vs 島根|“どっちがどっち問題”に終止符を打つ

県バトル

鳥取と島根、どっちがどっちなのか。

日本地図を前にしたとき、多くの人が心の中で一度はやっているはずです。

「砂丘があるのは……鳥取だよね?」
「出雲大社があるのは……島根だよね?」
「じゃあ地図で右にあるのは……どっち?」

わかっているつもりなのに、なぜか一瞬だけ脳内で2県が入れ替わる。山陰地方が仕掛けてくる、地味に高度な地理クイズです。

ということで、都道府県ウォーズ第2戦は、鳥取県 vs 島根県。テーマはもちろん、全国民のうっすらした罪悪感こと「どっちがどっち問題」です。

この記事では、鳥取と島根を笑いながら、でも最後にはちゃんと見分けられるようにしていきます。鳥取県民・島根県民の皆さま、先に謝っておきます。愛はあります。

※本記事の事実情報は、2026年6月12日時点で確認できる公式情報をもとにしています。人口は総務省統計局「2024年10月1日現在人口推計」、面積は国土地理院「令和8年1月1日 全国都道府県市区町村別面積調」を参照しています。

鳥取県と島根県のどっちがどっち問題を表現した都道府県ウォーズのアイキャッチ画像
都道府県ウォーズ第2戦は、鳥取 vs 島根。テーマは“どっちがどっち問題”。

まず結論:鳥取は“砂丘で刺す”、島根は“神話で包む”

いきなり結論からいきます。

鳥取は、少数精鋭の一撃型。
島根は、じわじわ効いてくる神話型。

鳥取は、鳥取砂丘という全国級の必殺技を持っています。県名を聞いた瞬間、砂丘が出てくる。これは強い。パンチの初速が速い。

一方の島根は、出雲大社、石見銀山、松江、宍道湖、神話、縁結び。派手な一発というより、あとから「いや、島根って思ったより層が厚くない?」と効いてくるタイプです。

つまり、鳥取は一撃で覚えさせる。島根は余韻で忘れさせない。

この2県、似ているようで戦い方がまったく違います。

どっちがどっち?最初に覚えるならこれ

まず地図上の位置から整理します。

日本地図で見ると、島根が西、鳥取が東。

ざっくり言えば、左が島根、右が鳥取です。山陰地方の日本海側に横並びで、左から島根 → 鳥取と並びます。

覚え方はこうです。

砂丘は右。出雲は左。

もう少し雑に言うなら、鳥取は右、島根は左。これだけで、山陰どっちがどっち問題の7割は解決します。

ただし、この覚え方だけだと味気ない。せっかくなので、両県の言い分を聞きながら、もう少しちゃんと戦わせてみましょう。

ラウンド1:名前の覚えやすさ対決

まずは県名です。

鳥取県は、字面が強い。「鳥を取る」と書いて鳥取。もちろん実際にそういう意味で県名を味わうのは雑ですが、初見のインパクトはあります。

しかも鳥取には、因幡の白兎という“うさぎ界の有名人”もいます。鳥なのか兎なのか、動物枠が混み合っている。県名は鳥、神話は兎。なんだか動物園の受付みたいです。

一方の島根県は、漢字の落ち着きがすごい。「島の根」。名前だけ見ると、もう神話の地層が深そうです。実際、出雲大社を抱えているので、県名の雰囲気と中身が妙に合っている。

判定:鳥取県。

覚えやすさでは鳥取が一歩リード。県名の字面がキャッチーです。島根は渋い。渋すぎて、初手では少し玄人向けです。

ラウンド2:全国級アイコン対決

鳥取の代表選手は、やはり鳥取砂丘です。

県名と観光地がほぼセットで記憶されているのは強い。「鳥取といえば?」と聞かれたら、多くの人が反射的に砂丘と答えるはずです。砂丘そのものが、鳥取県の名刺になっています。

島根の代表選手は、出雲大社です。

こちらは一撃の派手さというより、格の高さで勝負してきます。出雲大社公式サイトでも、御祭神は大国主大神と紹介されています。縁結び、神話、参拝作法、巨大なしめ縄。観光地というより、日本神話の本丸感があります。

鳥取砂丘は「見た瞬間にわかる」。出雲大社は「知るほど深い」。

判定:引き分け。

入口の強さは鳥取、奥行きの強さは島根。これはタイプが違います。砂丘は一枚絵で勝ち、出雲は物語で勝つ。

ラウンド3:数字の一撃

鳥取県と島根県の人口と面積を比較した都道府県ウォーズのデータ画像。鳥取53.1万人、島根64.2万人、鳥取3507平方キロメートル、島根6708平方キロメートル。
人口も面積も島根が大きい。ただし、鳥取のコンパクトな覚えやすさも武器です。

ここで、印象ではなく数字を見ます。

総務省統計局の人口推計によると、2024年10月1日現在の総人口は、鳥取県が53.1万人、島根県が64.2万人です。

鳥取は全国で最も人口が少ない県として知られています。島根も人口規模は小さい方ですが、鳥取よりは約11万人多い。

面積で見ると、国土地理院の令和8年1月1日面積調では、鳥取県が3,507.05km²、島根県が6,707.79km²。島根は鳥取の約1.9倍の広さがあります。

項目 鳥取県 島根県
人口 53.1万人 64.2万人
面積 3,507.05km² 6,707.79km²

つまり、鳥取はコンパクト。島根は横に長い。

この時点で、どっちがどっち問題の原因も見えてきます。2県とも人口が少なめで、山陰に横並びで、海沿いに伸びている。しかもメディア露出では東京や大阪のように毎日登場するわけではない。

そりゃ混ざります。混ざるなという方が無理です。

判定:島根県。

数字のボリュームでは島根が優勢。人口も面積も島根の方が大きい。ただし、鳥取のコンパクトさは逆に“覚えやすい県”として武器になります。

ラウンド4:物語の強さ対決

鳥取は砂丘のイメージが強いですが、実は神話の世界にも顔を出します。

有名な因幡の白兎は、鳥取県東部の旧国名「因幡」と結びつく物語です。そして、この物語に出てくる大国主大神は、島根の出雲大社の御祭神でもあります。

ここが面白い。

鳥取の兎の物語をたどると、島根の出雲につながっていく。鳥取と島根は、ただ隣り合っているだけではなく、神話の中でも地続きです。

鳥取が「砂丘だけじゃないぞ」と神話カードを切った瞬間、島根が「その神様、うちの本社にいます」と言ってくる。強い。出雲、神話界の本店感がすごい。

判定:島根県。

物語の厚みでは島根が優勢です。出雲大社の存在が大きい。ただし、鳥取の因幡の白兎は、島根との関係性まで含めてかなりおいしいポジションにいます。

ラウンド5:旅のしやすさ対決

旅先として見ると、鳥取と島根はかなり性格が違います。

鳥取は、目的地がわかりやすい。鳥取砂丘、砂の美術館、白兎神社、境港、三朝温泉、大山。点で覚えやすく、初めてでも旅の組み立てがしやすい県です。

島根は、横に長く、移動しながら味わう県です。出雲大社、松江城、宍道湖、玉造温泉、石見銀山、津和野。県内の東西移動に時間はかかりますが、そのぶん旅に物語の連続感が出ます。

鳥取は「まずここへ行け」が言いやすい。島根は「行けば行くほど増える」が強い。

判定:引き分け。

初回旅行なら鳥取は組みやすい。じっくり巡るなら島根は深い。山陰旅としては、両方まとめて回るのが正解に近いです。

最終判定:どっちがどっち問題、終止符です

鳥取県は砂丘で刺す、島根県は神話で包む、判定は引き分けという最終判定画像
鳥取は砂丘で刺す。島根は神話で包む。判定は、引き分け。

ここまでの結果を整理します。

対決項目 勝者
名前の覚えやすさ 鳥取県
全国級アイコン 引き分け
数字のボリューム 島根県
物語の強さ 島根県
旅のしやすさ 引き分け

総合判定は、引き分けです。

ただし、もう迷わないための結論は出ました。

鳥取は右。砂丘で刺す。
島根は左。神話で包む。

これで覚えましょう。

鳥取は、コンパクトな県土に砂丘という強烈な名刺を持つ県です。人口は少ない。でも、記憶への刺さり方は鋭い。

島根は、広い県土に神話・城下町・湖・温泉・世界遺産を抱える県です。初見では地味に見えても、知るほどじわじわ強い。

だから、どちらかが上というより、役割が違います。

鳥取は、一瞬で覚えさせる県。
島根は、時間をかけて好きにさせる県。

旅するなら:鳥取側と島根側、どっちから攻める?

今回の対決を読んで「山陰に行ってみたい」と思った人は、旅の目的で選ぶのがおすすめです。

鳥取側がおすすめな人

  • 鳥取砂丘を一度は見てみたい
  • 短い日程でわかりやすい名所を回りたい
  • 砂丘、海鮮、温泉をコンパクトに楽しみたい
  • 白兎神社や因幡の白兎の世界に触れたい

島根側がおすすめな人

  • 出雲大社に参拝したい
  • 神話・歴史・城下町が好き
  • 松江、宍道湖、玉造温泉をゆっくり巡りたい
  • 石見銀山や津和野まで含めて深く旅したい

そして、いちばんおすすめなのは、鳥取と島根をセットで回ることです。

砂丘で風を浴び、出雲で神話に包まれる。右から左へ、あるいは左から右へ。山陰は、2県で1本の旅としてかなり強い。

今回のひとこと

鳥取と島根を間違えるのは、山陰を知らないからではない。
山陰が、横並びでじわじわ来るからである。

以上、都道府県ウォーズ第2戦「鳥取 vs 島根」でした。

次にこの2県が争うなら、砂丘 vs 出雲、海鮮 vs しじみ、温泉、神話、人口最少県のプライドあたりでしょうか。山陰、静かにカードが多いです。


参考・出典

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